オレは、アイツがダイッキライだ
オレが一人でいるとき、
「何やってるんですか?」って明るく聞いてくるアイツがウザくて、キライだ
そして鬱陶しい程の特別な笑顔で優しく微笑むアイツがキライだ
周りの心境も考えず泣いたり、笑ったり表情をコロコロと変えるアイツがキライだ
意地悪しても笑って傍にいるアイツが信じられなくてキライだ
キライ、キライ、ダイッキライだ
なんだかんだでアイツのことを目で追っている自分が
目を離せないでいる自分が
ほんっと、
…――――醜い
オレと違ってアイツは綺麗だから、
だから近付いちゃいけないのにいつの間にか傍にいる
遠くから見て、
あんな風になりたいって見ていたかったのに
傍にいると痛感してしまう
あんな風にはなれない
だから、
オレの欲しいもんを全部持っていている癖にって八つ当たりをしたら、
「大丈夫です。あなたもきっと…――」
オレはやっと気付いたアイツは、
オレと同じ気持ちだって
キライでキライでダイッキライだから、
好きになるまいと、
好きにさせようと、
していた
結局、どちらとも叶わなかったけど…―――
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