青春の華
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「……………」
「そんなにあからさまに落ち込むなよ」
「要っちの言うとおりだよ!!」
「大丈夫ですって!!祐希君の思いは伝わってますから…」
「……でも、伝わってたらこんなに苦労してないけどね」
「そ、それは…」
おどおどする春を横目に俺は溜息を付いた
「そうだよ…侑那さんはクラスでも元々あんな感じだし…」
そう言ってフォローを入れてくれる悠太を見る
そっか、侑那さんと悠太と春は同じクラスだったね
いいな…侑那さんと同じクラス……
「…………!!!」
「どうかしましたか?祐希君」
「良い事思いついた」
『???』
俺の考えに誰も分からないのか頭に?を浮かべるのだった
「……エェェェェ!!!!入れ替わり!?」
次の日の朝、悠太に頼み込んで俺は悠太と入れ替わりをした
勿論ばれない様に前髪まで分けて慣れないブレザーを着た
我ながら完璧だと思う
………見た目だけ
「ですけど……!!」
「俺も止めたんだけど祐希が『侑那さんと一緒のクラスに一日だけならせて』って聞かなかったんだよ…」
「下らねェ理由」
そう吐き捨てた要の脛を蹴る
「イテ!!」
後ろで痛がる要を無視して学校の校門を俺は潜った
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