青春の華

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「ついてこないでください…!!」
「嫌だ」

只今体育の移動時間

昼休憩残り10分前…

体育館シューズを忘れた私は教室に取りに行きました


だけど!!


体育館に行こうと走っていたら浅羽君に見つかりこうして追いかけられているのです


私が必死で走っているのにもかかわらず浅羽君はポッケに手を入れたまま涼しい顔で走っている







なんだかズルい…!!


そう言えば、郁に聞いた話だが

浅羽君は顔が整っていて女子からモテモテというまるで本に出てくる人の様な人で…



「捕まえた」
「うへ!!」

首根っこを掴まれて変な声が出る


「あ、あの浅羽君!!」
「何?」


そう言ってこっちを見る浅羽君は確かにカッコいいと思った
でも、かっこよくても男の人で……!!
とにかく切実に離して欲しい

「私体育なので離して貰えないでしょうか」
「え…嫌だ」
「こ、困ります!!」

そう言って頑張って走ろうとするけど体操服が伸びるだけで無駄な行為となってしまった




「……浅羽君お願いします!!」

「……祐希」


「へ?」


「祐希って呼んだらいいよ」


祐希って浅羽君の下の名前だよね…
え?この男子が苦手と言うか男子としゃべった事なんて皆無に近い


私に下の名前で呼べって?


…無理でしょ


そんなの赤ちゃんにバックドロップしろって言ってる様なモノですよ?



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