雪泡の宝
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ガリ
「ッ」
「近寄るな…」
私は高杉の唇を思いっきり噛んだ
その際に自分の唇がちょっと怪我したけどそれどころではない
高杉の方を見ると高杉の方が重症っぽかったので良しとする
遠くの方で走ってくる音がしたのできっと真選組だろう
「そろそろ帰るか」
「大人しく捕まれ」
「またな」
「二度と現れんな」
高杉は窓から飛び降りた
「真選組だ!!」
「高杉は窓から逃げました!!」
それを聞いて隊士の殆どは外に飛び出した
私はそっと自分の唇に手を当てた
まだ感触が残っているようなそんな気がして一生懸命着物の裾でこすった
ファーストキスだったのに……っ!!
涙が出てきた
「オイ、」
声をかけられて肩がびくっと動いた
「お、沖田…隊長……」
「何してんでさァ」
「な、何でも無いです!!」
そう言って私は急いで立ち上がった
「で、では!!」
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