雪泡の宝
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「今回は噂の女隊士を見たかったんでな」
「女隊士って…?」
私?と自分の事を指差せばさらに笑われた
「オイ、お前鬼兵隊に入れ」
「………」
「それか俺の女になれ」
「冗談はやめてください、敵と恋仲になるくらいなら舌噛んで死にます」
そう言って睨み付けたが高杉は段々と近づいてきた
高杉が近づいてくる事に私はとてつもなく恐怖を感じた
……怖い…
今まで土方さんに追いかけられても、怒られても怖くなんて無かったのに
一人で攘夷浪士に囲まれても怖く無かったのに…
一歩、また一歩と近づいてくるだけなのにそれだけで私は怖くなった
一歩ずつ後ろに下がるけど怖くて足がすくむ
「ビビってんのか?」
「べ、別に……」
いや、めちゃめちゃビビってんですけどね
「うお!!」
着物の裾を踏んづけて私はこけてしまった
だから着物って嫌いなのよ!!!
高杉が私の方によって来る
「近づく……ん!!!」
行き成り息が出来なくなって、私は何があったのか分からなくなった
だけど、これだけはハッキリしていた
私、高杉とキスしてる……
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