儚く恋しい“波乱万丈”

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光秀はあれから、俺とあまり話をしなくなった。寝る時は一緒なものの、朝挨拶をする以外は俺と喋らないのだ。
佐助も少しそれに似た様に、口数が減った。政宗や半兵衛、幸村はいつもと変わらずに俺と接しているが。
こんな状況では、何となく居辛い気持ちが強くなってくる。

「…………」

小「夏流…何かあったのか?」

「こ、小十郎さん…」

心配そうな顔をして、小十郎さんが不意に話し掛けてきた。

「…いえ、大した事じゃ無いです…」

小「だが、悩んでいるのだろう?どんなに小さな事でも、誰かに話せば楽になる」

「………ッ…」

小十郎さんの温かい言葉に、思わずポロリと涙を流してしまった。
少々慌てている様で、俺の体を包む腕は戸惑っている様に感じた。

小「…何があった、夏流…」

「…こ、じゅ…ろ…さ…ッ」

俺は、久方ぶりの父親の様な温もりに、甘える様に腕を回したのだった。

























































































《佐助視点》

「はぁ…」


今日も話さなかったなぁ…いや、話せなかったの間違いか。


俺は食器を洗いながら、「はぁ…。」と溜め息を吐く。その所為か、少しだけ力が抜け、皿を落としそうになる。

「おっと…!あー、あっぶねぇ〜」


俺様とした事が…!
いつもの俺様だったら、こんな事無いのになぁ…


きっと、夏流ちゃんの事を考え通しだったからだろう。今は、それしか思いつかない。
…いや。こっちの世界に来て、夏流ちゃんと出会ってからかもしれない。夏流ちゃんと出会ってからは、忍らしくしていられない。寧ろ、忍でいる事すら忘れている程に、あの子に夢中になってたのだ。
いつもじゃ、こんな事絶対にありえない。

「…重症かも、俺…」

「何がだ?猿…」

「…ッ!!!!…あぁ、竜の旦那か…」

「珍しいな、お前が俺の気配に気付かねぇなんて…」

「…ホント、俺様どうかしてる…」

「…夏流に恋焦がれるあまりにか?」

「……………」


ホント、イイ直感力してるよアンタ…







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