儚く恋しい“波乱万丈”

□07-Break
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二学期も一段落着いた。新たに授業も始まり、いい感じに進んでいる。
だが、我が家はそうはいっていなかった。
数日前、俺は佐助と光秀の双方から告白され、気が動転していた所為で二人に酷いことを言ってしまった。




…特に、光秀に。




後悔しながらも、なかなか謝る勇気が出ない。


くそぅ…俺の、チキン野郎め。


頭を抱えながら、今だ起きない光秀の髪を弄る。
もぞっと動くも、全く起きる気配が無い。


あれから、光秀とろくに話してないな…
まぁ、佐助ともだけど…


そんな俺達の雰囲気を察してか、政宗と幸村と半兵衛が色々聞いてきたけれど、俺は答える事が出来なかった。
それから何度か聞いてきたが、俺が答えないのを見越してか、もう聞いてこなくなった。

光「スー、スー…」

「…ごめんな、光秀」

寝てる奴に言っても、無駄だって事は分かってる。だけど、起きている内に言えない事を、俺は寝ている内に言う。


やっぱり、俺はチキンだなぁ…


つくづくそう思った。
「こんな自分が嫌だ。」と、初めてそう思った。

「ベッドから降りよ…」

布団を剥ぎ、ベッドから降りる。そして、パジャマのまま部屋を出た。


あれ…?
何となく、身体だるいような…?


すると、ちょうど幸村を起こしにきた佐助と、バッタリと出くわせてしまった。


「あ…」

佐「あ…」


やばい…タイミング悪いな…
ココから立ち去りたい…


佐「夏流ちゃん、おはよう」

「あ、お、お、おは…よ…」

びくびくしながら挨拶すると、佐助はクスッと笑ってから俺に顔を近付けた。
俺は反射的に、ギュッと目を瞑った。

佐「そんなに怖がらなくても、もう何もしないよ。…ごめんね、夏流ちゃん。俺様、大人気なかったよね」

「あ、ううん。俺も…ゴメン…」


あれ…?
身体、あつ…


佐「夏流ちゃん?大丈夫?顔赤いよ?熱でもあるの?」

「え…」


フラッ


佐「夏流ちゃんッ!!!!」


佐助に受け止められる感覚がし終わった後、そのまま俺の意識は、ブラックアウトしてしまった。














































「あ…れ…?」

目が覚めると、俺の視界に佐助と政宗の顔が入った。

佐「あ、良かった…起きたんだね」

政「どうやら、風邪引いたみてぇだな。夏流、Are you OK?」

「風邪…」

本当らしい。
身体はだるいし、頭は痛いし、少しだけ喉も痛い。コレは、本格的な風邪だ。








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