捧げ物・頂き物

□意地悪の中の愛情
1ページ/3ページ



ドタドタドタドタッ

バンッ!!


『おい光秀!!起きやがれ!!朝だ!!』

「ん……おや。夏流ではありませんか。夜這いをしてくるなら静かに」

『するかっ///それに今は朝だ!!』


ったくこいつは。

俺は夏流。見た目は女に似てるが、ちゃんとした男だ!!


「貴方はホントに小さいですね。」

『うるせぇ!!まだ成長期に差し掛かってねぇだけだ!!』

「そういう所も愛らしい。」

『ちょっ!バッ!何処触ってやがる!!』


光秀は俺に抱きついて太股を触ったから、光秀の腹に肘打ちを食らわせた。

てめぇが変な所を触るからいけねぇんだぞ、この変態光秀!!


「あぁ……痛い。」

『光秀が悪いんだよ!』

「まったく、そんなことをしたら、悪戯をしますよ?」

『はいはい。それより飯だ!!』


俺は光秀を置いてズケズケと歩いていく。

こんな風に光秀を毛嫌いした感じに見えるが、本当は俺は光秀が好きだ。

男が男を好きになるなんてありえないのに、何故か俺はあの変態光秀に恋をした。

変態だけど、何かといつも守ってくれるし、優しい時もある。


『何だかな〜……。』

「よう!夏流!」

『あ、蘭丸。』

「まーた光秀を起こしに行ったのか?物好きだな!」

『ちげぇよ。光秀が朝起こしに来いって言うからさ。ちゃんと行かねぇと何かされそうだし。』

「確かにな。」


俺は、蘭丸と一緒に歩いていった。































『あれ?無いっ。無いっ!!無い〜!』


俺は、朝飯を食った後に自分の部屋に行き、日課になっている日記が無くなっているのに気がついた。

どうしよう。

あれにはほとんど光秀の愚痴が書いてある。

明智に見られたら……っ


「貴方は私のことをそう思っていたのですね……。悲しいです。もう私と関わらない方がいいですよね。さようなら。」


うああああっ!!
そうなっちゃ駄目だ!!


「どうしました?夏流。」

ギクッ!


今一番会いたくない奴が入ってきた。


『で、出てけよ。俺は今物探して───』

「これの事ですか?」

『っ!!』


俺の日記!!
どうしよう。見られた。
絶対見られた。







.

次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ