儚く恋しい“波乱万丈”
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武将ズが来てから三日が経った。
皆、思い思いに俺ん家で期つろぎ、良き居候っぷりだった。
幸村はたまに、「親方様に会いたいでござる。」と泣きべそを掻いているが、それは気にしない。
しかし、波乱はまだまだ続くのだった――…
朝食の後に洗い物をしていると、珍しく元就が俺に話し掛けてきた。
就「夏流。少し風に当たりたいのだが…」
「いいけど。じゃあ、何処か行く?」
就「うむ。出来れば、五月蝿い連中抜きで行きたいものだが…」
「それは…難しいなぁ…」
就「…まぁ良い。我は、出掛けられるだけで良いからな」
しかしこれが、後に大変な騒ぎになることを、俺達は今はまだ知り得ぬことは出来なかった。
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