キックオフ、というわけで
□好意ニ性別関係ナシ!
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グラウンドでは今日もサッカー部の練習が行われている。パスのかけ声、ベンチの応援、そして
「塔子愛してるぅうぅぅぅ!!!」
塔子「るっせぇぇぇぇ!!!」
この掛け合い。
塔子と、その塔子のことが大好きな飛鳥。友達としてではなく恋愛としてだ。ラブです、ラブ。
塔子も飛鳥もイナズマキャラバンのメンバー。塔子はDF、飛鳥はFWだ。不服そうな顔をしていた奴が一人いたが皆気にしなかった。
「塔子ォ!!私の胸に」
塔子「ザ・タワァアァァァ!!」
「ほげぁあぁぁぁ!!」
円堂「今のDFいい感じだったぞー!!」
鬼道「円堂、今のは誉めるところじゃないぞ」
まさか仲間にザ・タワーをするとは予想外だった。感動している円堂に対して鬼道がサラリとツッコミを入れた。他のメンバーは呆れ顔だ。
なぜ、飛鳥が塔子を好きになったかというと。本人曰く
「一目惚れだ」
そうです。
こうして毎日愛を囁いてるのだが見向きもされず、例え見ても冷たい目をされる哀れな主人公であった。
「音無ちゃん!!」
音無「は、はいぃ!!」
「ドリンク…」
練習の休憩時間。汗だくになった顔を拭きながらドリンクを要求する。
冷たいドリンクが渡され、一気に流し込むと爽快な気分になる。これがわびさびってやつかな、と意味不明なことを思いつつ。
「つめたー!!いやぁ、あれだね、気を使える子っていいよね!!音無ちゃんいい嫁さんになるよ!!むしろ私と結婚する?」
音無「ぷふっ!!飛鳥先輩はほんとに面白いですねー」
「風丸は相変わらず可愛い顔してるな。どうだ、私と結婚しないか?」
風丸「可愛くないから…」
「よし塔子、結婚しy」
塔子「断る死ね」
問答無用にバッサリと即答。
「あっれー…いけると思ったんだけどなぁ」
鬼道「お前はまず頭を見てもらった方が良さそうだ」
豪炎寺「俺も同感だ」
「おい、ぶっ殺すぞシスコンビ」
一之瀬「まぁまぁ、飛鳥には俺がいるじゃないか☆」
「一之瀬ェ…」
眩しすぎる一之瀬のウィンクをくらった。これが塔子なら、と思いながらも泣きついたのであった。