★ひな祭りevent★
□It's just act
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(ナギなら大丈夫だよね)
そんな事を思いながら、宴のひと時を楽しんだ
夜の闇と甲板を照らす月明かり
ランプが揺れ、皆の影が揺れた
薄暗い夜の甲板
そんな雰囲気の中、皆と・・・ナギと過ごせることが嬉しくて○○○は心を躍らす
それはアルコールのせいでもあったかもしれない
「ナギ・・・楽しいね」
ふと、ナギを見る
「ん?」
「あれ?何か・・・顔赤い?」
○○○がナギを見るとほんのり頬を赤く染めたナギが目に映る
(な・・・なんか可愛いかも・・・)
トロン。とした褐色の瞳
ゴツゴツした肩幅
シャツの裾から除く筋肉質な腕
そして、○○○を魅惑の世界へと導くその大きく、温かな手
隣に座った恋人をこっそり見る
(ナギが・・・私の恋人かぁ・・・)
何故か嬉しくなった
ふふっ。と笑うとナギがコチラを見た
心臓がドキリ。と鼓動を強める
その眼差しは情事の時の様なもので・・・
「どっ・・・どうしたの!?」
ナギの顔が近くなる
それはどんどん近づいてくる
(キッ・・・キスされるっ!)
皆がいるのに!
と思いながら肩を竦め、思わず目を瞑る
コツン!とナギの頭が○○○の頭に当たった
「?ナギ?」
「・・・気持ちわりぃ」
「!!!」
グイッ!とナギの腕を掴み、体を持ち上げるように起こす
(重いっ!!)
フラフラと足元のおぼつかないナギを支えながら船室へ向かった
パタン。と自室のドアを閉める
ベッドの上にナギを横たわらせ冷たいタオルを額に当てた
「うーん・・・」
苦しそうなナギの声が耳に届く