☆ソウシ☆

□happy wedding
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ヤマトに残る事になった前日に,皆が

船でお祝いをしてくれた。




いつもより陽気で、いつもより豪華なそれは、

別れの淋しさを紛らわすようで。







皆の笑顔が脳裏に焼き付いて・・・少し

心がきゅうっと締め付けられた。






ソウシ
「○○○ちゃん?」


○○○
「・・・・」



ソウシ
「おーい?○○○?」


○○○
「はっ!!」






頭の中に移っていた意識は目の前の

ソウシさんにむけられる。








ひらひらと舞う、ソウシさんの手が

目に映った。





ソウシ
「大丈夫?」


○○○
「あ・・・はい」


ソウシ
「緊張、してるの?」


○○○
「あ・・・少し・・・」






今日はソウシさんとの結婚式だ。





村の人達の記憶喪失を治す為、ヤマトに

住むことになった私とソウシさん。




一緒に住む様になって、しばらく時間が経った。




「夫婦」という形でソウシさんと共に一つの家に落ち着いたが、


村人の治療が最優先、と言う事で結婚式は延期になっていた。




それが今日。

遂に決行される。




ソウシ
「ごめんね。女の子にとって、大切な日を先延ばしにしてしまって・・・」




俯くソウシさんに私は慌てて声をかける




○○○
「そんな事ありません!」





勢いづきすぎて、ウェディングドレスの裾をふみそうになった。





ソウシ
「おっと」




よろけた体をふわり、とソウシさんが抱きとめる。





私の視線はそのまま、ソウシさんを見つめた。






ソウシ
「○○○・・・」

○○○
「ソウシさん・・・」





お互いの顔が近づき、唇が重なろうとする。




コンコン



ノックの音で、それは遮られてしまった。






「お時間ですよ。お二人とも教会へ」





教会のシスターの声が扉の向こうで

聞こえた。






私とソウシさんは見つめあったまま、ふっ

と笑う。







ソウシ
「本番まで、おあずけ」

○○○
「ふふっ。ですね」






す、とソウシさんの体が離れ、彼は跪く。





そっと差し出された手は、私の手を

導いて・・・





まるで貴族のお姫様になったみたいだ。






ソウシ
「私の・・・最愛の妻に・・・」





手の甲に触れたのは、ソウシさんの唇





不意打ちのキスに赤くなった私の手を引いてソウシさんが歩き出す。





ソウシ
「さぁ、行こう」

○○○
「はい!」





教会の鐘が街に響く。




きっと一生忘れない。




ソウシさんと歩んでゆく。

どこまでも。







【おまけ】


○○○
(ソウシさん)

ソウシ
(ん?)


○○○
(あそこに居る人達って・・・)


司祭が祝福の言葉を読み上げる間に、こっそり小声で促す。


ソウシ
(!!!)



そこには懐かしい顔ぶれが並び、白い歯を見せながら座っていた。

ソウシ
(皆・・・)



鐘の音は海の向こうまで鳴り響く。


それは再会と祝福を同時に喜ぶ様に・・・




fin


ソウシ
(!!!)

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