☆ソウシ☆
□la passion invariable
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右腕に重みを感じる
愛しい彼女の穏やかな息遣い
花畑を見ながらゴロン、と横になった
こんな所で腕枕をして、彼女と寄り添える日が
くるなんて。
時折吹く、暖かい風が心地い
その風に揺られて、木々達がざわざわと
子守唄の様に葉を鳴らす
本当、夢みたいだ
私には、勿体ないくらいの至福の時間
こっそりと寝息を立てる彼女の顔を覗く
太陽の光に照らされた、柔らかな髪
透き通るような頬
綺麗に伸びた、睫
そして・・・誘うようなピンクの唇
起こさないように、そっとその髪を撫で
顔を寄せる
微かに重なった唇
君にキスしたのは、俺だけの秘密
「ふふっ・・・○○○。世界で一番、愛してる」
こっそり愛を囁くと日差しに誘われて
私も眠りについた
それは、少しの間だったと思う
花の香りが強くなり、目を覚ます
花畑に目をやると、先ほどと色が違う
それに、花畑の上に居るアレは・・・
妖精?
どうやら何か起こりそうだ
体を起こそうとすると、体が動かない
見ると、彼女の腕が私の体に回されていた
しっかりと、抱きしめる様に。
・・・まいったなぁ・・・起こしたくないよ。
けれど・・・
そうもいかなさそうだ
後ろ髪をひかれる思いで彼女を起こす
「○○○ちゃん」
どうか、これから起ころうとしている出来事が、彼女を危険に晒すものではありませんように