☆シン☆
□the eternal triangle
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シンさんと二人で馬車に揺られる
目的地はシンさんのお母さんの眠る村
(どんなところだろう・・・)
シリウスの皆との旅が終わるのか・・・と思うと胸がきゅ。と締め付けられる
カタカタと規則的に揺れる馬車
時折小石に乗り上げてガタン。と
大きく跳ねる
どのくらい時間が経ったのだろう
シンさんは窓の外を見て
何か考えているようだった
(ふぁ・・・)
ここしばらく考え事ばかりして
夜はろくに眠れなかった
それ以外にも眠れない理由はあるのだけれど・・・
(シンさんとこういう関係になってから
変に意識しちゃって・・・)
横顔をみていると胸が高鳴る
一緒のベッドにいると色々考えてしまって
どうにも寝付けない
(シンさんは・・・いつも通りなんだよね)
馬車の中が暖かくて急に眠気が襲ってくる
いつの間にか目を閉じて眠ってしまっていた
○○○「んっ!!」
シンの唇が○○○の唇に重なる
壁に両手を押さえつけられ
眼帯をとったシンの両目が○○○の瞳を捉えた
再び重なる二人の唇
ちゅ。と静かに音を鳴らしながら
シンは○○○の首筋へキスを滑らす
そのままシンは顔を○○○の肩に置くと
ぎゅ。と○○○の体を強く抱きしめた
○○○「シンさん?」
名を呼ぶと抱きしめる腕に力が籠る
シン「○○○・・・」
ちゅ。
シンはつぶやく様に○○○の名を呼ぶと
額にキスを落とす
沈黙が続いた
突然
ぱ。と○○○の体を離すと
何も無かったかのようにシンは部屋で寛ぎ始める
○○○(今のって・・・)
いつも冷静で感情を表に出さないシンが○○○に少しだけ弱みを見せた
シンに近づき先ほどの真意を問おうとする
ガタン。体が揺れた
あ・・・寝ちゃってたのか・・・
「シンさん?」
シンさんを見ると窓に頬杖をついたまま眠っているようだった
(あんまり人前で寝たりしないのに・・・)
嬉しくなってつい微笑む
その柔らかな時間に身を任せ
再びシンさんの肩に頭を預けて一緒に眠った
次に見た夢は食べ物の夢だった
「おい」
突然むぎゅ。と頬を抓られる
「いひゃい・・・」
「ヨダレでてる」
慌てて口元を拭いシンさんを見る
(いつの間に起きたんだろう・・・)
ぼーっと横顔を見てるとちゅ。と
唇に柔らかい物が触れた
「!!!」
「なんだ?キスのおねだりじゃなかったのか?」
ふ。と笑いながらシンさんは頭をなでてくれた
もうすぐシンさんのお母さんがいる村に着く
私はこれからどんな運命をたどるんだろう
カタカタと馬車の音が車内に響いた