☆シン☆
□talk
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「髪を切ろうと思うんだが」
「・・・へ?」
航海室でシンの手伝い中
腕を組みながらシンが○○○に投げかける
「お前はどう思う?」
表情を変えずにシンは○○○に続けた
(え!?シンさんが相談!?)
「えっと・・・」
「何だ?何か問題でもあるのか?」
○○○はうーん・・・とシンに向き直りながら答える
「問題というか・・・どんな髪型にするんですか?」
「それを含めお前に意見を聞いているんだ」
困ったような顔をして
○○○は答えを絞り出す
「うーん・・・かっ・・・角刈りとか!!」
自分でそう言いながら
思わずシンの角刈りを想像して笑ってしまった
「ブッ・・・」
噴き出した瞬間
チャキッ。とリボルバーの弾を込める音がした
「久しぶりに海の藻屑になりたいみたいだな」
慌てて○○○はシンに謝る
「ごっ・・・ごめんなさい!!冗談です!!」
はぁ。とため息をつきながら
シンは銃をもとに戻す
(ホッ)
安心すると○○○も腕を組みながら
シンの髪型について考える
(うーん・・・やっぱりシンさんは今のままの方が・・・)
ふっ。と小さな声でシンが笑った
「?」
「いや・・・そんなに真剣に考えこまれるとは思わなかった」
コツン。と頭を壁に預け
シンは○○○を見つめた
「だって・・・」
「何だ?」
口を尖らせ机を見ながら○○○は思いを伝える
「シンさんに相談されることなんて
あんまりないから嬉しくて・・・」
驚いた顔で○○○を見つめるが
○○○は腕を組みながらうーん。と
眉を寄せ考え込みシンの視線には気づかない
(全く・・・)
そっと愛しい恋人に近づき
その柔らかな頬にキスを落とす
ちゅ。
「!!!」
甘い声で耳元をくすぐる様に言葉を落とした
(いいアイディアがでたら・・・ご褒美をやる)
ボッ。と○○○の顔が赤くなる
「何を考えているんだ」
ゴン。とシンの手刀が○○○の頭を小突いた
「痛―い!」
静かな波の日に
航海室から笑い声が零れていた
***fin***
「シンさん?」
「ん?」
「やっぱり私は今のシンさんのままが好きかなー・・・って」
「・・・ふん。言ってろ」
「ふふっ」