★ひな祭りevent★

□outside
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南の島へ来た


南と言っても、南国ほど暑くはなく、長そでを着て丁度いいくらいの気候の島。


ぬるい風が頬を撫でていく

夜はまだ寒そうだ



○○○はシリウスの皆とその島に上陸した



ハヤテ
「ここになんかあるんすか?」

ソウシ
「船長が見たいものがあるんだって」

トワ
「見たいもの?」



そんな会話をしながら、さくさく歩くリュウガの後に続く


決して平たんでは無いその道を行き続けると、少し息が上がった




「○○○、大丈夫か?」



最初にその言葉をくれたのは以外にもシンさんだった



「大丈夫です」


笑いながらそう答えると、質問を投げかけられる



「お前は船長の行先を知らないのか?」
毎日、一緒にいるのに」


残念ながら○○○はその質問には答えられなかった



(だって・・・最近忙しそうにしてて、一緒に寝れなかったんだもん)



黙りながら、はぁ。と小さいため息をつくと今度はナギにポン!と背中を押された



「ほら。元気だせ。もうすぐ着くみたいだし、着いたら船長と一緒にいればいいだろ」

「はぁ・・・」

何処に着くんだろう。そんな風に思いながら恋人の背中を見つめる




(大きい・・背中だなぁ・・・)




今、どんな顔をしてるんだろう。

今、何を思ってるんだろう。

今、私はあの人の頭の片隅にでもいいから存在しているんだろうか?





はっ!と我に返るとブンブン、と頭を振った


(いけない。ちゃんと皆についていかなくちゃ)



小走りになった所でリュウガが振り向く




「着いたぞ!!」




小高い山の頂から見える景色

それは、辺り一面薄い桃色で桃源郷のようだった



「うわぁ!!」



歓喜の声を皆で上げると、リュウガは得意そ
うに笑う




「今日は花見酒だ!!!」


豪快な笑いが、その桃の谷に響く様だった


「よし!乾杯!!!」



谷に降りて宴の準備をしたら、すぐに宴会が始まった


空を見上げると、沢山の蕾と花をつけた桃の木が視界に映る



「綺麗・・・」




皆は花より団子って感じだけど・・・半ば呆れながらそんな風に思っていると、リュウガと目が合った

こっちへこい。手招きされると引き寄せられるように、隣に座る

かすかに、桃の香りが鼻についた




「悪かったな」



ストン。と腰かけると同時にリュウガが詫びを口にした

不思議がっていると、少し微笑みながらリュウガが続けた




「この島に来るのにちょっとやっかいな海域があったんだ」



それを避ける為に、毎晩シンと舵を取り合っていたらしい



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