★ひな祭りevent★

□The Doll's festival
1ページ/10ページ


○○○
「コンテスト?」

○○○の驚きを気にする様子もなく、その男は続けた。


港の男
「ああ、あんたらもその為に来たのかと思ったよ」


船の名前を名簿に記しながら、男は言った。


もちろん、偽名。

シリウス号は補給のため、とある島に立ち寄っていた。




ソウシは入港料を男に渡しながら続けた。



ソウシ
「それで、そのコンテストとはいったい…?」

港の男
「ああ。この時期、年に一度の大きな祭りをやるんだよ」



男は金を数えると、確かに、と笑う。




港の男
「いつもはベストカップル、みたいな感じなんだが…今回の参加は女のみ!」


男は書類と一緒に、ソウシにチラシを渡した。



港の男
「王子さまの花嫁探しも兼ねてるんだと!」

その書類に書かれていた街の名前は、ガーリィ。


渡されたチラシの方には、『The Dolls’festival』と書かれていた。


港の男
「賞品がこれまたすげぇもんが出てさ!」

○○○
「凄いもの?」

港の男
「ああ!『星の涙』だ」

ソウシ
「!!」

○○○
「?」

ソウシ
「あのブラックオパール、ですか?」

港の男
「おお!あんた良く知ってるね!!」





男は嬉しそうにガハハと笑った。





港の男
「博物館に展示してあるから、見に行くと良いよ!」

ソウシ
「…どうも」




ソウシはにっこりと笑うと、その場をそそくさと後にした。

慌てて○○○もそれに続いた。



ソウシ
「…船長に知られてなければ良いけど」

○○○
「?どうしてですか?」

ソウシ
「○○○ちゃん、王子さまの花嫁になりたい?」



○○○はブンブンと首を横に振った。




ソウシ
「…ああ、でももう手遅れかな」





次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ