★ひな祭りevent★
□その瞳は見ていた
1ページ/4ページ
「○○○。これをやろう」
そう言ってロイさんから渡されたのは、手の平サイズのお雛様とお内裏様だった
「えっ・・・ロイさん。いいんですか?」
○○○は、その人形たちを喜びながら受け取った
「シリウスにいる間も、これを見て俺様を思い出してくれ」
そういうとロイは○○○を引き寄せ
抱きしめる
「すまない。すぐにリュウガを倒して迎えにくるから・・・」
ぎゅ。とその腕に力が籠った
「ふふ。待ってますね」
○○○は胸で人形を抱きながらロイの腕の中に体を預けた
夜
「ふう。」
コトン。と医務室の片隅にロイからもらった雛人形を置く
(ロイさん・・・いつも贈り物くれるよね・・・)
いつか何かを返さなくては・・・そう思いながら○○○は眠りについた
ゴトン。コトン。
小さな物音と布が擦れる音がする
眠たい目を持ち上げながら○○○は音のする方を薄ら目で見た
(!!!)
人形が動いてる!?
ゴシゴシと目をこすりもう一度その人形達を見た
(なんとも・・・ない?)
人形達は置いた時のままの位置に座っていた
不思議に思いながら○○○は再び眠りについた
数日後
「あれ?」
○○○はロイに貰った雛人形に目をやる
(このお雛様・・・こんなに髪の毛の襟足長かったっけ・・・)
お雛様の髪の毛を手に取りまじまじとそれを観察する
(気のせいかな・・)
○○○は雛人形のホコリを払うとパタパタと部屋を後にした
その時、雛人形の目が怪しく光る
○○○の後ろ姿を追いかけるように
雛人形の首がぐるん!と動いた