花の姫
□30枚の花びら
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ー楽園の塔ー
塔の一番てっぺんに、フードを被った男と…長髪の男……そしてマントを着た男がいた
「ジェラール様、ノア様、エルザと花姫…基、ソフィーの捕獲に成功したとの知らせが…
こちらに向かってるようです」
長髪の男の報告にジェラールと呼ばれたフードを被った男は口角を上げていた
「しかし…なぜ今更あの裏切り者を?
それに、花姫も…
あなたほどの魔力があれば始末するのは容易かったハズだ」
「ふふ…」
「ハァ…」
すると、ジェラールは笑い、マントの男は溜め息をついた
「全く…お前はまるで分かってないな」
「は…?…と申しますと?ノア様」
「ははは…それじゃあダメだ
・・・・・・・・・・
この世界は面白くない」
「はぁ…?」
長髪の男はジェラールとノアと呼ばれた男の言葉に意味が分からないと首をかしげる
「しかし、“楽園の塔”が完成した今
これ以上生かしておくと面倒な事になりかねん」
「…それに、時が来たからな」
「あぁ…オレの夢の生贄となれエルザ・スカーレッド、ソフィー・フェーン」
「(正確にはボク…いや、オレの為に…ね
今回はお前を利用させてもらうぜ)」
ノアは微かに口角を上げていた
ーーーーー
ーーー
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一方、グレイ達は…
「どこだよ、ここはよォ!!!」
海の真ん中でさ迷っていた
「ジュビア達、迷ってしまったんでしょうか」
「ねぇ…ナツ本当にこっちであってるの?」
「お……おお…おお…」
ルーシィは船酔いで死にかけているナツに聞いた
「オメーの鼻を便りに来たんだぞ!!!しっかりしやがれ!!!」
「グレイ様の期待を裏切るなんて信じられません」
ナツは船酔いをしているせいで弱々しくなっている
「くそっ!!!オレ達がのされてる間にソフィーとエルザとハッピーが連れていかれたなんてヨ、全く……情けねぇ話だ」
「本当ですね…ソフィーちゃんやエルザさんほどの魔導士がやられてしまうなんて……」
「やられてねえよ、ソフィーとエルザの事知りもしねえくせに…(ギロッ)」
グレイはソフィーとエルザが連れ去れた事でかなりイライラしており、ジュビアを睨み付けた
「ご…ごめんなさい」
「グレイ!!落ち着いて!!」
「ちっ(クソッ、何でソフィーまで…
また…、護れなかった…ッ)」
グレイはソフィーを守れなかった悔しさでかなり苛立っていた
「グレイ、自分の彼女であるソフィーが連れ去られて苛立っているのは分かるけど、今は抑えて」
「チッ!!分かってるんだよ、んな事ァ」
「そうですよね…ソフィーちゃんはグレイ様の彼女なの……………彼女?;;;」
ジュビアはルーシィの言葉に固まった
「ソフィーはオレの彼女だぞ?」
「(えええぇぇぇぇ!!!!!!
ソフィーちゃんがグレイ様の彼女だなんてェェェ!!!!ジュビアショック||||ジュビアのソフィーちゃんが!!!)」
ジュビアはソフィーとグレイが恋人同士であった事にショックを受けていた
まぁ、ショックを受けるところが違うのはこの際ほっとこう
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