花の姫

□15枚の花びら
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―次の日―

グレイはソフィーの治療を受けていた

だが、ソフィーはグレイの額のキズを見て、申し訳なさそうな顔をした

『キズ…残っちゃうね……

ごめんね、すぐに治療できなかったから…』

「あ?別に構わね―よ
それに、ソフィーのせいじゃねーんだからよ!
気に病む事はねーよ」


グレイは俯いているソフィーの頭に手を乗せ言った

『でも、顔だよ?………』

「キズなんてどこに増えようがかまわねぇんだ…
目に見える方はな」

『うまい事言うね…
かっこいいよ…グレイは……』

「……………お前、狙ってやってるのか?」

『へ?何が?』

ソフィーは頭に?を浮かべた

その様子にグレイはため息をする

「ハァ……分かってないならいい」



「はぁ?見えないキズって何?」

その様子を見ていたナツが炎を食べながら言う

「うるせーよ、カッコいい事言ってんだからほっとけよ!!」
「今のが?」




「あ、ソフィーキズ薬かせよ手当てしてやるよ」

『いや、いいよ自分で出来るから』

「何言ってんだ、手が届かないような場所ケガしてんだろ!!いいから貸せ」

『ちょ、グレイ!!』


グレイは半ば無理やりソフィーからキズ薬を取り、手当てをし始めた


ソフィーの肩らへんにリオンと戦った時にグレイを庇ったキズがある
そのキズは多分跡はあまり残らないだろうが大きなキズとなっている


グレイはそのキズを見てすごく悲しいそうな顔をした


「なぁ……ソフィー…オレの方こそごめんな…
こんなデケェキズ…つくっちまった……」

『………ハァ…あのね、グレイ…さっきグレイがあたしに言ったように、このキズはグレイのせいじゃない…

あたしが自分から飛び出して出来たキズなんだから……』

すると、グレイはソフィーが傷ついた時を思い出し辛そうな顔をした

「……ソフィー…もう自分の身を犠牲にするような真似するな…頼むから」


グレイは拳を強くにぎったしかし、ソフィーは…


『ごめん、それは無理だ……』

「なっ!!」

『あたしは満足だよ。仲間を守れればそれでいい

あたしは仲間を護りたいんだ…命に代えても

……それに、誰にも迷惑をかけてないしあたしが居なくなって誰も傷つかない』


グレイはソフィーの言葉に頭が真っ白になったが…ソフィーの言葉をきちんと理解した途端にソフィー両腕をつかんで、ソフィーを自分の方に向かせた




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