花の姫

□14枚の花びら
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エルザとナツは村の見張り台にあがった

「今からあの月を破壊する、そして皆を元に戻そう」

エルザの言葉に村人達は期待をよせ、喜んでいる

「エルザ、月を壊すならあの遺跡の方がいいんじゃね?ここより高いし」

「十分だ。それに遺跡へは村人は近づけんからな」


興奮しているナツや村人達をよそに、ソフィー達は不安でならなかった

「月を…壊すって……流石のエルザでもそれは無理…だよな」

『でもエルザは基本的にできない事は口にしないよ…』

「「…ι」」

「な…何をするつもりだろ……?」

「ドキドキするね」
「色んな意味でね…ι」


皆が静に見守る中、エルザが動き出した

「この鎧は“巨人の鎧”投擲力を上げる効果を持つ…そして、この槍は闇を退けし“破邪の槍”」

「それをぶん投げて月を壊すのか!!!
うおおっ!!!すっげ!!!」

ナツは更に興奮する
彼は月を壊せるとでも思っているらしい

「「『(イヤイヤ…無理だから……ι)』」」

『…ん?破邪の槍?

月の雫…悪魔…破邪の槍…………あっ、そっかそういう事か!!!』

ソフィーは何かに気が付いたようでポンと手を叩いた


「しかし、それだけではあそこまでは届かんだろう
だからお前の火力でブーストさせたい」

「?」

「石突きを思いっきり殴るんだ。巨人の鎧の投擲力とお前の火力を合わせて月を壊す」

「おし!!!分かった!!!」
「いくぞ」


そして、エルザが投げる体勢に入る

「二人共なんであんなにノリノリなんだよ……」

「まさか本当に月が壊れたりしないよね」

『いや、壊すよ』
「「えぇぇ!!!」」

『正確に言えば、月そのものじゃないけどね!』

「ソフィー、なんか分かったのか?」

『これにはちょっとしたカラクリがあるんだよ…
まぁ見てなって』




エルザは破邪の槍を投げる動作に入った

「ナツ!!!」

「おぉう!!!!

そらぁ!!!!」

そして、ナツの拳が石突きに当たり、槍はものすごい勢いで飛んでいく

「届けェェええええっ!!!!」

槍はどんどん月に向かって飛んで行き…月に当たる!!!



ピキィ

紫の月にひびが入る

「「「「おおぉぉおっ!!!!!」」」」
「「うそだぁ―――――――――――っ!!!!!!」」

月にはどんどんひびが大きくなっていく
村人達は大喜びしグレイとルーシィは信じられないと言わんばかりに叫ぶ




そして………






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