花の姫

□11枚の花びら
1ページ/5ページ


「何て事をしやがる……妖精の尻尾め…」


ナツは遺跡の地下におり、リオンを見上げていた。


「ダメだ!!!何がどうなったのか全然わかんね」

『やっぱり、バカだね』
「バカじゃねえよ!!!!」


『ナツは遺跡を支える支柱を半分くらい壊して、この遺跡を傾かせたのよ!』

ソフィーの言う通り、遺跡は傾いている。
これで、月の光がデリオラに当たる事は無くなった

「見かけによらず、キレ者にございますな……」

「ごちゃごちゃうるぇよ!!!」
『ナツ――!!』

ソフィーは穴から顔を出し、ナツに話かけた


「お、ソフィー――!!!無事だったか!!!!」

『うん、大丈夫だよ!!ナツ』


ソフィーが無事だと分かると、ナツはニカッと笑う
「そっか、んじゃちょっと待ってろ!!すぐにそっち行くからよ!!」


そう言うやいなやナツは足に魔力をこめ、足から炎を出した。

「足に炎!!?」
「おおーん!!
こいつ…いたる所から炎が出るんだ!!!」

「かあ――――っ!!!!」


ナツは上に上がった勢いのまま、リオンの腹におもいっきり頭突きをした。


ピキ…ピキ……ピキ…

しかし、ナツが攻撃したのは氷で出来たリオンだった…

「!!!!」
「こっちだ……空中じゃよけれまい」

リオンは空中にいるナツに鳥の氷を放った!!

しかし、ナツも負けてはいない

『うまい!!口から炎を吐いて方向転換した!!!』

「残念!!よけられるぞ」

そして、ナツは再び足に炎をこめ逆立ちをし足を振り回した

『ちょっと、ナツ――!!!!あたしまで当たる!!!』

「あ、わりい」

「こんなデタラメな魔法が……!!


くっ!!!」

リオンはナツの攻撃を回避する為に空中に避難する

『ナツ、チャンス!!!空中じゃ、よけられない』

「!!!」

「サンキュー、ソフィー!火竜の咆哮!!!!」


ナツの攻撃がリオンに当たると思ったその時!


ナツがいる床が突然崩れ、ナツが落ちていった

「おおっ!!?」

「ちっ」

「おやおや…運がよかったですな零帝様」
「オレがくらってるのはナイショの方向で」

『(さっきのは……あの仮面の男がやったのか?)』



「何をした?ザルティ…」
「はて?」
「とぼけるな…床が崩れ落ちたのは貴様の魔法だろう」

「さすが零帝様、お見通しでしたか…ですが、分かって下され…デリオラを復活させるまであなたを失う訳にはいかないのです」

「オレがあんな炎をくらったくらいで死ぬと?」
『!!』

すると、リオンの周りにある床や壁が氷ついた…
そして、部屋のほとんどが氷ついた。

「出ていけ、こいつはオレ一人で片付ける

オレはデリオラを倒せる唯一の魔導士リオンだ、こんな小僧消せんようでは名がすたる」


『……』
「デリオラを倒す?
それがオメーの目的なのか?」

ナツは上に上がってきていた





次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ