花の姫

□4枚の花びら
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その後、エルザとソフィーは駅に集まっている野次馬に此処から離れるように言った。
そして、エルザと共に駅に戻ろうとした。しかし…………



「こ…これは!!?」

『うそでしょ………』

「こ…こんな事が……

駅が風に包まれている!!!!」



信じられない光景を目のあたりにしているとエリゴールが現れた。



「ん?なぜ妖精が外に二匹も……そうか…野次馬共を逃がしたのはおめえ等か…花姫様に女王様よォ」

「エリゴール!!」

『アンタがこれを!?』

「てめえ等とは一度戦ってみたかったんだがな…残念だ、今は相手をしているヒマがねえ…
中でじっとしてな。」



エルザとソフィーはエリゴールの攻撃を食らい、風の中に入ってしまった。



「エリゴール!!!」



エルザはエリゴールを追おうとしたが、風のせいで外へは出られない。



「これは一体何のマネだ!!?」

「てめえ等のせいでだいぶ時間を無駄にしちまった。オレはこれで失礼させてもらうよ。」

『どういう事!!?
アンタ等の標的は駅なんじゃないの!!?

答えろ!!!』



しかし、エリゴールはもういないのか返事がない。



「くそう!!!」


エルザは外に出ようとするが、やはりダメだ。傷が増えるだけである。



『エルザ!!!』

「くっ…やはりダメか…」
『じっとしてて!!止血するから。』

「いや、それよりも魔風壁の解除の仕方を探さなければ!!」

『それは、止血した後!!ナツ達にも教えなきゃなんないでしょ?』



ただいま、エルザとソフィーは鉄の森のメンバーに魔風壁の解除の仕方をおど…聞いている。



「おい、魔風壁の解除の仕方を教えろ。さもなければ、傷が増えるぞ…」

「知らねえんだよ…む…無理だって…
魔風壁の解除なんて……オレ達ができる訳ねえだろ…」



だが、ここにいる鉄の森の人達は誰一人として魔風壁の解除の仕方を知らなかった。



「エルザ――!!
ソフィー―――!!!」

『グレイ!!ナツは一緒じゃないの―?』

「はぐれた。つーかそれどころじゃねえっ!!!
鉄の森の本当の標的はこの先の町だ!!!じーさん共の定例会の会場…奴はそこで呪歌を使う気なんだ!!!」



エルザ達もだいたいの話は鉄の森の人達から聞いていた。しかし外には魔風壁がある……



「無理矢理出ようとすればミンチになるぜ、ありゃ!!」

『っていうか、グレイ!!どうしたの、その傷!!
診せて、治すから…
花の治癒(キュアーフラワー)』

「サンキュー!!」

「こうしている間にもエリゴールは総長(マスター)達の所へ近づいているというのに…」

『この人達は消し方を知らないし…』



すると、エルザははっとしたように思い出した。



「そういえば鉄の森の中にカゲと呼ばれていた奴がいたハズだ!!!
奴は確かだった一人で呪歌の封印を解除した!!」

「解除魔導士(ディスペラー)か!!?それなら魔風壁も!!!」

『うん、確かカゲって奴はナツを追いかけて行ったハズ!!!』

「探すぞ!!!カゲを捕えるんだ!!!」



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