花の姫
□34枚の花びら
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グレイ達は、外からジュビアが作り出した水のバリアの中から巨大な魔法水晶を見ていた。
すると、ショウが呟いた。
「Rシステムだ…」
「何!!?」
「オレ達が造っていたRシステムの本当の姿だゼ」
「作動してる」
ショウに続くように、ウォーリーとミリアーナが言った。
「作動って!!?
まさかゼレフが復活するの!!?」
「分からない…
オレ達だって作動してるのは初めて見るんだ」
ショウは険しい顔をしてRシステムを見上げる。
ーーー
ーー
ー
ーズシャ!!!
「くあぁっ!!」
エルザわジェラールの攻撃を受け、床に転がる。
『エルザッ!!』
「騒ぐな」
ーギギギッ!!!
『あぐッ!!』
ソフィーが騒ぐと、ジェラールはソフィーを締め付ける蛇の模様…拘束の蛇(バインド スネーク)を更に締め上げる。
「さっきまでの威勢はどうした?
斑鳩ての戦いで魔力を使い果たしていたか?」
「ジェラァアァアァァル!!!!」
エルザは両手を付き、バック転をし、地面に刺さった剣を抜き、すごい剣幕でジェラールに攻撃をしかける。
ーキン、キン、キキン
しかし、ジェラールは光の魔法で斬りかかるエルザの攻撃を防ぐ。
「今頃、評議院は完全に機能を停止している。
ウルティアには感謝しなければな。」
エルザは更にもうほとんど残っていないであろう魔力を絞り出して剣に魔力を込め、再びジェラールに攻撃を仕掛けた。
「あいつはよくやってくれた。」
しかし、ジェラールは余裕の笑みを顔に浮かべながらエルザの攻撃を防ぎ、かわしていた。
「楽園にて、全ての人々が一つになれるのなら、死をも怖れぬと…まったく
バカな女である事に感謝せねばな」
「貴様が利用してきた者たち全てに、呪い殺されるがいい!!!!!」
ジェラールとエルザの攻防の中、ソフィーは自分をしばっている鎖のような蛇を取ろうともがいていた。
『…っ…、く(魔力を、無理矢理上げたら…もしかしたら)』
ソフィーはもしかしたら、急激に魔力を上げる事により拘束の蛇(バインド スネーク)を外せるかもしれないと、魔力を振り絞る。
「止めておけ、無駄なだけだ。」
ジェラールはソフィーを見下しながら言う。
『(駄目だ、このままじゃ…っ。もっと、もっと…)』
すると、エルザの体にも異変が生じた。
ーズキッ
「!」
体に痛みが生じると、エルザの体にもソフィーと同じように拘束の蛇(バインド スネーク)が現れたのだ。
「な…何だこれは!!?」
『止めろッ!!!!』
ーギギギッと拘束の蛇はエルザを締め付ける。
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