三宝の翡翠
□陸ノ風
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ー朝ー
『ん……
そろそろ起きるか…』
この世界に来て、一日が経った…
今日は朝早くから学園長が用があるらしい…
……顔、洗いに行くか(←ちょっと低血圧)
ーーーー
ーー
ーカラカラ
ーばしゃばしゃ
この学校には水道が無く、代わりに井戸があった
別に不便だとは思わないが、珍しいな…井戸があるなんて
『ふぅ…』
「シャー」
『ん…シャー?』
シナ先生から貰った手ぬぐいで顔を拭いていると、足元から蛇の鳴き声がした
見ると毒々しい模様の蛇がいた
『蛇…?
八が生物委員会で獣を飼っているとは聞いているが…
こいつもそうか?』
蛇はじっと私を見ていたので、手を伸ばしてみた
まぁ、このくらいの蛇なら毒は大した事がないから平気だろうが…
すると、蛇は腕を伝い、首の方に巻きついてきた
『お前…脱走してきたのか?』
「シャー(フルフル)」
だが、蛇は首を横に振った
にしても…この蛇は人の言葉が分かるのか
『そうか、じゃあ迷子か?』
「シャー(コクン)」
Σ当たった!!
しかし、迷子って;;
『んーまだ少し時間があるからな…
一緒に探そうか?』
「シャー(♪)」
すると、蛇は嬉しそうに擦り寄ってきた
…可愛いな
はっ!!!一旦落ち着け、私!!(意外と可愛い物好きだね…性格に似あw『黙れ、バ管理人殴るぞ!!』ごめんなさいィィィイ;;;/管理人)
まぁでも、向こうの世界じゃ大蛇とかでかすぎる獣が多いし、こっちの方が可愛いものだな…
しかし、蛇を見ると…“アイツ”を思い出す…っ
『あンの変態オカマ蛇野郎…いつかぶっ飛ばす…』
「Σ!!?」
『あ…あぁ、すまんιお前の事じゃないから;;』
「ジュンコー!!!!
どこ行ったのーー!!!」
蛇の頭を撫でていると、でっかい声が聞こえた
すると、蛇を嬉しそうに鳴く
「シャー♪」
『ジュンコ…って、お前の名前か?』
「シャー(コクン)」
そうか…じゃあ今のは飼い主か
「あージュンコ!!!どこ行ってたの!!」
すると、三年生用の苔色の制服を着た色白の男の子が来た
『この蛇…ジュンコって言うのか
お前が飼い主か?』
「あ…はい!!
って…Σジュンコ!!!何やってるの;;」
『いや、大丈夫だ
ほら、行きな。』
私が手を少年の方へ向けると私の時のように少年の首に巻きついた
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