三宝の翡翠

□零ノ風
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ーガサササッ


暗闇の中、風の如く走る人影が一つ―…



そして、人影がもう一つ…………



「ハァっ、ハァ!!」



ーガサッ
ースタッ



「ひぃっ」




月明かりが現れ、人影を照らす
木の上から現れたのは鳥の仮面を着けた少女…

もう一人はその少女に怯えていた



「た、助けてくれ!!
さ、里を襲うとした事は謝る!!!!!」

『悪いが貴様の目はそんな事を言ってないんでな、ここで始末する
それに―……



















貴様は木の葉の仲間に手をだした。
私の仲間に手を出した事を許すつもりはさらさら無い』

「ひっ」



少女は仮面から見える目は鋭く敵をにらみつける。


そして、鉄扇を開き敵に向ける。


敵はもう少女の殺気にやられ、最早動けないし声を出せない。



『私の仲間に…木の葉に手を出した事を死してなお後悔しろ!!!』



ーザシュッ!!!!

ーゴトン



少女の鉄扇が敵の首をはね頭が地面に落ちる。



『ふぅ…終わった。』



少女はため息をつき、鉄扇についた血を拭いている。



ーザザッ



「よ!!
なんだよ、もう終わっちまったのか?」



木の上からもう一人、少年が降りて来た。
少女と同じような格好をし、仮面は狼のようなものだ。



『あぁ、終わった。』

「流石だな。つかお前が出る程の奴じゃなかったんじゃないか?」

『仲間を簡単に切り捨てるような奴は嫌いだからな。
いつの間にか体が動いてた。

そっちは終わったのか?』



彼女の問に少年は煙が立っている所を見ながら言った。



「ああ、これでもうあの組織は再興するのは無理だ。

ボスがこんな奴じゃ例え後釜がいたとしてもロクな奴じゃねーよ。」

『ああ、そうだな。』

「夜明けが近いな…帰ろぜ、“翠”。」



少年に翠と呼ばれた少女はため息をついて少年に言った。



『……今は任務中だぞ、その名は言うな…“炎刃”。

それに、死体処理がまだだ。』

「…っと悪ぃ。
ちゃっちゃかやって帰りますか“風森”様。」

『ああ。』



そして、二人は手慣れたように処理していく。



二人は死体処理を終えるとお互いに顔を見合せた。



『任務は終わった。
帰るか、“珀”』

「ああ、“翠”」




そして、二人の姿は闇に消えていった―─…







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