鏡ちゃんと先生

□鏡ちゃんと先生.14
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夏が終わり新学期が始まる


9月に入ったがまだまだ残暑が続いている。
この調子なら衣更えなんてまだ当分必要ない。

じりじりと太陽が照り付ける中私は学校の門をくぐった。



新学期は始業式から始まるので集合は各自で講堂に集まることになっている。

どうにかして休めないだろうかと考えていると新学期早々先生に捕まってしまった。

悪夢なら覚めて欲しいものだ。

私は引きずられながら講堂に向かった。
















入学式の時にも思ったが校長の話は長い。とにかく長い。
何か大切なことを言っているのかも知れないが半分寝ている頭に何を言っても馬の耳に念仏、意味はあまりないだろう。


「ここで我が学園の新しい生徒を紹介したいと思います」

先生の意外な言葉に講堂にいた生徒は何事かとステージを凝視し始めた。

先程ステージを降りた校長が生徒らしき金髪少女と一緒にまたステージに現れる。

講堂には前から3年、2年、1年と座っている。
…1年生の私たちからは目がよくても金髪の奴が制服を着ていることしか見えない。

講堂全体がざわつき出した時、キーン…とマイクの音が流れた。



「ワタシ、名前、アニー・フランネル、ト言イマス。アン、ト呼ンデクダサイ!ヨロシクオネガイシマス」


少女が片言の日本語で自己紹介をすると講堂は一気に沸きたった。

これだけの人間が一斉に喋り始めると煩くてかなわない。

暑いし、早く帰りたいなあ


そう思ってるのは私だけではないだろう。





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