Dream
□ホモ
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「南沢先輩ってホモなんですか?」
「…は?」
▽.
先月からマネージャーとしてサッカー部に所属している***はいつも何かを考えているようにみえた
あまりにも難しい顔をしているので話し掛けるのも躊躇うほとだった。
そんなある日、彼女は何かを決心したかのように俺の元へやって来てこう言った
ホモなのか、と
そして冒頭に戻る
「いや、ホモなんですか?」
「いやいやいやいや、待て待て待て、ちょっと待て」
「待てません」
「俺に1分も時間をくれない鬼畜女かお前は」
「だって、ホモかホモじゃないか答えるだけじゃないですか」
「いや確かにそうだけどな?」
なんでいきなりそんな質問が出たのかとかを俺は考えたいんだよ、
まぁ、とりあえずコイツの質問に答えておくか
変に考える時間を作ったら、あれだ、余計誤解されるだろ
「あのな、俺はホモじゃねぇよ」
「じゃあなんであんなに倉間くんと親しげなんですか」
「え、なにお前まさかそれだけの理由で…、」
あのアホと喋るだけでホモ扱い?たまったもんじゃねぇな
だいたい、俺から話し掛けねぇし。向こうからだし
適当に俺は答えてるだけだし、ミーティングん時寝てる倉間起こす時話し掛けるぐらいだし
ってかなに必死に否定してんの俺、乙女か
「当たり前です!南沢先輩は倉間くんをなんだと思ってるんですか!?」
「いや後輩だと。あえていうなら、同じFWだな」
即答すると***はびっくりした顔をして固まっていた
なんなんだコイツは
俺が「ぅ、ぅ〜ん…、篤志のー、恋人…カなッ>//<(はあと」とでも言うと考えたのだろうか、いや、この例えも例えだけどな
「じ、じゃあ、ちゃんと、南沢先輩は女性を好きになりますか?」
「まぁ、別に、普通に。ホモじゃねぇからな」
呆れたように首筋をポリ、と掻いて答えると***は頬を赤く染めてさっきより一際大きな声を出した
「じゃあ!!、」
「私とか、好きになってくれます、か…、」
顔を真っ赤にして小さく言った彼女に一瞬で惚れたのは言うまでもない、
(ホモなんて言わせねぇ、)
(お前に惚れた以上な、)
END
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