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□第2話 煌いて夏色
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世間は夏休み真っ只中。
夏祭りだ七夕だ海だ何だとリア充達がひしめき合っている。
勿論、俺達は締め切りに追われている訳なのだが…
「暑い暑い暑い暑い暑いっ!!」
ノートにネームを文章化してまとめていたシュージンも、やはり集中力が切れたようだった。
「暑いって言うから暑くなるんだよ、お前頭良いならそれくらい解れって…」
そう言う俺、真城最高も毎日40度近い気温まで上がるもんだから、すっかりばててしまっていた。
「サイコーも暑い癖に…」
ボソッと呟いたシュージンにすかさず口を開く。
「また言った!」
シュージンは呆れた顔で俺に言う。
「カリカリし過ぎ…小河さん達が昨日頑張ってくれたお陰で、原稿も間に合いそうだしさ。カリカリすんなって!」
そう言って優しく肩に手を添えてくれた。
「だなー。一応このカラー終わったら、今日は一段落すっか。」
俺が振り返った隙をついて、シュージンが額に唇を落とした。
「おまっ、何処にキスして…」
「なんだサイコー、唇が良かったか?」
「ちげーよ!」
俺を見てシュージンはニコニコしてた。
相変わらず、訳の解らない奴だ。
『ピンポーン』
チャイムが鳴り響いた…