*頂物*
□〜If物語?〜
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〜想像〜
「光さん!今日の夕ご飯何がいい?」
何気ない週末の一コマ。
そしたら?
「麻子が食べたい。」
「は?」
キッチンで料理してるあたしの背中を、思いっ切り抱きしめる。
「光さん・・・熱でも有るんじゃないでしょうね?」
あたしは迷わず、光さんの額に手を当てた。
・・・熱なんてない。
平熱じゃないの!!!
「光さん?!頭打った?笠原に上段回し蹴り喰らったとか?」
あたしは思い当たる限りの事を、言ってみた。
だが、当人は気にしてない。
優雅にあたしの腰に腕を回す。
まるで擦り寄った猫みたいに。
「ホンットにどうしちゃったのよ?」
抱きすくめられて、髪を弄びはじめる。
「酔ってる?まさか酔ってたりする?!」
もしかしての昼間から?!?!?!
「飲む訳無いだろ?笠原じゃ有るまいし。」
・・・笠原は昼間から飲ませる教育はしてないわよ。
と、内心ツッコミつつこの状況打破の作戦を練る。
「で?何でいきなりこんな暴挙にでたんですか?」
・・・もう諦めた。
笑いかけて向き合う。
いきなりの無言。
そして、少し赤く染まる頬。
「恋しかったから。」