四天宝寺

□夏のアイツ
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「かゆっ!ホンマかゆっ!」

「なんや謙也ー。
お粥がどうかしたんかー?」
「お粥ちゃうわ!
蚊に噛まれてん!」

今年も…

今年も四天宝寺男子テニス部
最も先に蚊に噛まれる男の座をもらってもうた…。

流石は浪速のスピードスターやって

そんなん全然
嬉しゅうないっちゅうねん!!

「謙也は去年蚊に噛まれすぎて
いろんなとこボコボコになっとったからなー。
ま、虫よけにいい草教えてやるさかい。
きばりや。」

白石はホンマに人事だと思ってさらりと言う。

暇なときボール打ち合うなかやん!
親友やん!

もっと親身になってくれてもええやん!!


「そういえば、財前って蚊に噛まれへんよな。」

ユウジがたまたま隣におった光に気づく。

「確かにそうやなぁ。
まぁ、財前は虫よけ徹底してそうやからな!」
「謙也みたぁに汗くさくならへんもんな!」

「アホ!誰が汗くさいっちゅうねん!
制汗スプレーとハーブ虫よけスプレーどっちも使ってるっちゅうねん!!」

「うわぁ…。」





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