四天宝寺

□血染めの百合
1ページ/1ページ

「なんや、千歳。また彼女と電話?」

「あー。そう。かかってくるばい、出んと怒られっとよ。」




なんで、千歳に彼女がいるんだ。



「そりゃ大変やなぁ。別れたら?」

「え?んー。」



考えてるふりをしながらも、
別れる気なんてないくせに。



どうしてどうして、

俺を好きにならなかったんや、千歳。




友達と呼ぶには親しすぎる関係だろう?
恋人みたいだったはずだろう?お前もあんなに笑っていたじゃないか。








千歳が恋をする相手は、俺だと、思っていたのに。








「白石はモテとうのに、彼女おらなかね。」

「俺は…今テニスに集中したいから…。」



千歳以外には関心すら湧かない。


俺にはお前だけで、
お前も、俺だけを見るはずだっただろう?





「なぁ千歳ー」
「ん?なんね、白石。」
「千歳ー…」



どうか、千歳。



俺を好きになって。



fin



あまりにもかわいそうすぎるので
続きみたいの書きたいなとは思いますが、
果たしてどうだか。


110729







[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ