四天宝寺

□日めくりカレンダー
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「あれ、白石ん部屋時間止まっとう。」

千歳が俺の部屋に来た。


時間止まってるって…

「時計ならちゃんと動いてるやん。」
「違う違う。あっち。」

千歳が指さしたのは日めくりカレンダー。
日付は一昨日のものだった。

「ああ、日めくりカレンダーって
今日が何日だかわかるやん!めっちゃええ!
とか思うて買うて見たんやけど、
結局3日にいっぺんとか、それぐらいしか目くらへんな。」
「以外っちゃね〜。
白石なら毎日欠かさずめくりそうたい。」
「そうか?
う〜ん、これは俺やなくて、カレンダーが悪いんやな!」


千歳がこのボケに対して突っ込めるかどうかわからないなと思っているときに
千歳がふわりと音がしそうなくらい優しく微笑んだ。

「なんでそうなっと?」


微笑んだ顔から出てきたのは、突っ込み、


「ええつっこみや、千歳。」


ナイス笑顔に、心拍数が早くなった。




「時間、止まったらよかね。」
「またその話?」

2人でやることもないので、トランプで遊んでいたら、いきなり千歳がそんなことを言った。

「時間止まったら、全国大会までにいっぱいテニスば練習して、
今よりずっと強くなれるったい。」
「あー、まあせやな。」
「全国大会が終わったら、白石とおる。」
「俺とおるん?暇やな。」

「白石んこつ好きやけん。
ばってん、俺、中学卒業したら熊本ばもどっとよ。
時間が止まれば、しばらくは白石とおれる。」


…そうだったのか。

知らなかった。そりゃそうだ。


千歳は熊本へ帰ってしまうのか。
中学を卒業したら。


「白石?」
「ん?」

「好いとうよ。」


向かい合って言われるのが恥ずかしい。
それになんてことだ。

日めくりカレンダーを、めくりたくなくなってしまった。


「千歳、日めくりカレンダーやる。」
「いらんよ。」
「受け取れや。誕生日プレゼント。」
「俺ん誕生日12月…」

それは知っているのだが。


「好きやで千歳。
時間はとめられへんけど、ええ思い出、作ろうな。」

その言葉に千歳は苦笑した。



こんな言葉を、3月に言えなくなるとも知らずに。




fin


3月になったら白石は今よりもずっと千歳を好きになってしまっているという。
ラジプリお風呂ネタ。
白石は日めくりカレンダーは3日に1回くらいしかめくらないっていうから。
千歳意地悪だからつっこみそう
って思って。
お話になってない小説書いてごめんなさい。

110711





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