四天宝寺

□それでいい
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「蔵ノ…介?」
「好きや……千歳…なぁ、なんで?
 なんで俺の傍にいてくれへんねん。
 なんで放浪癖直らへんねん。」

千歳の顔が苦しみに歪む。

ごめん、千歳。
俺はお前が呼吸を止めても、お前と一緒にいたい。

「蔵が……さみしがってること知ってたばってん、っ!
 ……俺は流れる体を止められなか。」

絞り出すような声で、
それ、墓穴掘ってへん?

「なぁ、千歳。苦しい?」
「……」
「なあ、答えてな、千歳。」
「……苦しく……なか。」
「なんでやねん。首絞めてるんやで?」
「苦しく……なかばっ……てん、……さみしか。」
「なにが?」
「蔵は……俺の事好き……っちゃろ?もう少し……両思いでいたかったと」
「なに言うとるねん。俺等、ずっと恋人や。」

びくんと千歳の体が跳ねた。
俺は千歳の首にかけていた手を離す。


……ごめん、千歳。


***


「蔵……蔵ノ介ぇ……」
「なんや?またさみしくなったんか?」
「蔵ノ介がいつも傍にいんと不安やけん…。好いとう……好いとうよ、蔵……」

千歳は現在学校に行っていない。
と言っても行ったところで意味はない。


財前や謙也が知っている千歳千里は、もうどこにもいないのだから。


言い方を変えれば監禁。
外に出せば、千歳はまたフラフラとどこかへ消えてしまう。

「不安やけん……。
 蔵、外には何があっと?
 ここはどこ?俺は……誰っちゃ?」
「そんな不安になることないで。どんな事があっても、俺はお前についとる。」

千歳千里が知っている人物は白石蔵ノ介ただひとり。
記憶を消した犯人という事も知らずに、俺に執着してくる。

俺しかわからせてはやらない。俺以外を知る事なんて許さない。


ええんやで、千歳。

俺はどんなんなってもお前が好きやから。

これは、俺が望んだものやから。




「俺等、ずっと恋人や。」





fin


ガラでもない小説書いちまったぜ。
なんか、始めて書いた気がする。狂愛白石。狂愛までいくかな……。
はぁ、なんでかねぇ……。
私はちとくらのイチャイチャラブラブが書きたいのに。

とか言っちゃってv
狂愛好き。
だから結構楽しかった。


っていうのを101125に書いてました。

110219(101125)

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