四天宝寺
□それでいい
1ページ/1ページ
「蔵ノ…介?」
「好きや……千歳…なぁ、なんで?
なんで俺の傍にいてくれへんねん。
なんで放浪癖直らへんねん。」
千歳の顔が苦しみに歪む。
ごめん、千歳。
俺はお前が呼吸を止めても、お前と一緒にいたい。
「蔵が……さみしがってること知ってたばってん、っ!
……俺は流れる体を止められなか。」
絞り出すような声で、
それ、墓穴掘ってへん?
「なぁ、千歳。苦しい?」
「……」
「なあ、答えてな、千歳。」
「……苦しく……なか。」
「なんでやねん。首絞めてるんやで?」
「苦しく……なかばっ……てん、……さみしか。」
「なにが?」
「蔵は……俺の事好き……っちゃろ?もう少し……両思いでいたかったと」
「なに言うとるねん。俺等、ずっと恋人や。」
びくんと千歳の体が跳ねた。
俺は千歳の首にかけていた手を離す。
……ごめん、千歳。
***
「蔵……蔵ノ介ぇ……」
「なんや?またさみしくなったんか?」
「蔵ノ介がいつも傍にいんと不安やけん…。好いとう……好いとうよ、蔵……」
千歳は現在学校に行っていない。
と言っても行ったところで意味はない。
財前や謙也が知っている千歳千里は、もうどこにもいないのだから。
言い方を変えれば監禁。
外に出せば、千歳はまたフラフラとどこかへ消えてしまう。
「不安やけん……。
蔵、外には何があっと?
ここはどこ?俺は……誰っちゃ?」
「そんな不安になることないで。どんな事があっても、俺はお前についとる。」
千歳千里が知っている人物は白石蔵ノ介ただひとり。
記憶を消した犯人という事も知らずに、俺に執着してくる。
俺しかわからせてはやらない。俺以外を知る事なんて許さない。
ええんやで、千歳。
俺はどんなんなってもお前が好きやから。
これは、俺が望んだものやから。
「俺等、ずっと恋人や。」
fin
ガラでもない小説書いちまったぜ。
なんか、始めて書いた気がする。狂愛白石。狂愛までいくかな……。
はぁ、なんでかねぇ……。
私はちとくらのイチャイチャラブラブが書きたいのに。
とか言っちゃってv
狂愛好き。
だから結構楽しかった。
っていうのを101125に書いてました。
110219(101125)