コネタ集?

□民間療法
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「なぁ、大丈夫か?バギー」

あー…、ちくしょう…。
まさかこの俺様が、風邪なんかで寝込むとは…。

「なあってば!」

喉が痛くて声が出せないし、頭も熱のせいかボォっとする。

「バギーってばっ!」

だのに、さっきからうるせえよっ!!
なんでコイツは平気なんだ!?



冬島に近付き、甲板にひどく雪が積もったのは昨日のことだった。
そのままにしておくワケにもいかず、その雪を船から排除する役目は、当たり前のように見習いの俺らに白羽の矢が立った。

始めはマジメに雪を落としてたんだが、まあアレだ。シャンクスと「どっちが早く雪を落とせるか」を競ってたんだが、途中から何故だかシャンクスと雪のぶつけ合いに発展した。
「何を遊んでるんだ!」とレイリーさんにぶっ飛ばされて、積雪の中に突っ込んじまって…。
服が濡れちまったが、その濡れた服のまま雪降ろしをする羽目になった。

…服が濡れたからって着替えになんか行けないし、それはしょうがねぇ。
それはしょうがねぇが、何で俺様だけが、こんな寝込んでるんだ!?シャンクスも、おんなじ条件だったろが!?

翌日俺は熱を出したが『寝てれば治る』と自室で寝てる俺の横で、シャンクスはケロッとした顔でいやがる!
納得いかねぇよ!…いや、コイツはアホだからか?『バカは風邪引かない』って言うもんな。
うん、きっとそうだっ!

「…なあ、バギー?」

ツラツラとそんなことを考えている間もシャンクスは話しかけてきていたが、全部ムシだムシ!…が、しつこいヤロウだ。

「…早く、治りてぇ?」

はあっ!?

「んなモン、当たり前っ…!ヒュッ、ゴホッ…ゴホッ…!」

突然大きな声を出したせいで、咳き込んでしまう。
体を丸めて咳をしていると、優しく背中を撫でられる。

「早く治る手伝い、してやろうか?」

んな方法あるのか?
何だか背筋がゾクゾクするが、熱が上がってきたんだろうか……後から思うと、イヤな予感に背筋がゾクゾクしてたんじゃねぇか?
でも頭がマトモに働いてなかった俺は、そのシャンクスの言葉に頷いてしまった。

「…ああ」

頷くとシャンクスがベッドの中に入ってきた。
そしてシャンクスの手が俺の服にかかり、ズボンを脱がそうとする!?

「なに、しやがるっ!?」

抵抗しようにも、力が入らずロクな抵抗もできやしねぇ!

「バギー。風邪の時は、ネギを尻に突っ込むと良いらしいぞ?」

…………は、いぃいいい!?
今、何て言いやがった!?

いつの間にかアイツの手の中には、ネギが一本あった。

まさか、本気じゃねぇよな…って、今ズボン脱がされそうになったじゃねぇかっ!?
マジでする気だよ、コイツ!!
ぜっったいに、冗談じゃねぇ!!

「ハデに、ことわっ…ゴホッ!」
「ほら、大人しくしろよ。早く治りたいんだろ?バギー」

イヤだ〜〜〜〜!!!!

目一杯の力でシャンクスを押し返す!…んだが、今の俺にコイツに勝てる力なんて、ねえよっ!!


…………………。

「うぅぅ…。もうお婿に行けない…」
「大丈夫!俺が貰ってやるから♪」

絶対にお断りだっ!!
何が楽しいのか、ニヤニヤ笑ってんじゃねえっ!

あらぬところがピリピリと痛いが、それを言うと「じゃあ見てやるよ」とか言われそうで、怖くて口にすることができねぇよ。
なんか暴れたことで、更に眩暈がひどくなった気がする…。
世界がグルグル回っている…?

「なぁ、バギー。熱下がりそう?」

…なんか、ほざいているようだが、耳鳴りがヒドくてよく聞こえねぇ。

「おい!?バギー!!」

…あー……。




次に気が付いた時には、俺は自室ではなく医務室のベッドで寝ていた。
結局、更に熱が高くなった俺は、あれから3日間寝込んだ。
熱が上がった原因をクロッカスさんに聞き出され、そのあまりにバカげた理由から、シャンクスは俺が寝ている間は医務室出入り禁止となった。
「なんで?」ってアイツは言ってたが、当たり前だろうがっ!
どれだけ俺が恥ずかしい思いをしたと思ってやがる。
溜飲が下がったが、それもほんの少しだ。

覚えてろよっ!!お前が熱出しやがったら、仕返ししてやる!!







ネギに含まれるアリシンという揮発性成分には、体温を上げる&殺菌作用があります…が、ネギを直腸に入れて吸収できる程度の量で、有効な効果が得られるとは思えません。
素直に栄養をとって体を休めましょう。

バギーとシャンクスのvsバージョンを考える時、どうしてもバギーが勝つビジョンが浮かびません。
なんでかなー?

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