忍たま短編集

□話
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グダグダグダグダ。
いつも君は私のところで話にやってくる。

「おい、なぜお前はしっかりと私の話を聞かないのだ!」

「何度も聞いた話なんですもの」

今日は医務室の布団やシーツを干しているところであったのだ。

グダグダ話もいい加減にして、場所をわきまえて欲しい限りである。

「早くやらないとお礼のお煎餅がチャラになっちゃう」

まだ上級生の長屋のほうのシーツは洗濯もしてないのに…。

そんなことをいうと滝は眉間にしわ寄せて最初は不満そうな口調で話し始めた。

「煎餅よりも私の話のほうが下というのか!
この才色兼備な私の話を聞けばきっとお前も私に夢中になって話を聞くであろう。
一年のころからテストでは合格はおろか平均点の上に必ず存在し、実践授業でも率先して敵に戦いを挑む。
そして学園中の下級生は私に対し憧れを示し、上級生の先輩と先生方は誇りに思うであろう。
くのたまの方からもきっと話題が絶えず―」

「…滝」

グダグダが始まったので干すのを取りやめて、滝の肩を掴んで話しかけた。

「な、ななな何」

「私は滝の周りの反応はどうでもいいの。

滝のいいことも悪いことも教えて欲しいし、知りたい。
じゃなきゃ私が話聞いている意味が無いじゃない。

聞いている意味が出るくらいのしっかりした話を聞かせてよ」

「…話、聞いてた…のか?」

「聞いた話は、いらないでしょ?」

いつもと違う不思議そうにありえないという表情した滝を見て。
面白くて、
笑って答えたら顔が真っ赤になっていくなんて。

でも

先に惚れたのが私で
だから話を聞いてるうちにもっと好きになっただなんて、
死んでも言わないんだからね。


   


瑚代松は滝の自慢話聞いてみたいです。
自分を好きにならなくちゃ人なんて好きになれませんからね。
自分を好きになるためには努力もするでしょう。
それを惜しみなくしている滝は瑚代松の憧れです。
なので自慢話を聞いてみたいと思ったのですよ。

読んでくださりありがとうございました!


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