忍たま短編集

□夜空はとても綺麗で
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「雷蔵、見てみて!!」

「ん?なぁに?」

君の指差す方を見ると、綺麗な月とたくさんの星があった。

「野外学習なんて〜しかも夜だしって思ってたんだけど、こういうの見ると楽しくなるね」

「うん、すっごく綺麗」

ふと君を見ると真っ黒な瞳に光る星が写って、キラキラしてた。
視線に気づいたのかこっちを向くから、慌てて夜空のほうを見る。
そうすると君の口が開いた。

「ねーねー雷蔵」

どうやらこっちを向いたのは話がしたかったらしい。
「なーに?」と相槌を打つ。


「星っておいしいかな?」


「…ゑ?」

あ、声が裏返った。

「だって…ポルトガルっていう南蛮のコンペイトウにそっくりだよ?」

「…たぶんお腹壊すと思うよ」

ちょっとドキッとした自分が恥ずかしい…
にしても本当食べ物の知識は多いなぁ。

「違うもん…
だって、食べられちゃったらまた雷蔵とこの星が見れなくなっちゃうから…」

むぅ と拗ねた感じにつぶやく君がかわいくてかわいくて。

「なら、心配いらないよ?」

「食べれないもんね」と言ってエヘヘと笑う君の頬に手を触れる。

「君の瞳に映った星が見れれば、それでいい

だから、僕と一緒に居てください」

頬に触れた時より手が暖かくなっていった。


夜空がとても綺麗


一ページで終わる短編。
あぁ、楽だわ。これからこれで行こう
実は困った雷蔵がかなり好きという瑚代松。
読んでくださりありがとうございました!


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