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□寒がりの詐欺師
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「あーっクソさみぃ…」


こんなこと呟いたところで
1月のこの寒さはどうすることも出来ず
俺は鼻をすすった


ちらりと誰もいない隣の席をみる

あの野郎…

部活引退してから
まともに教室にいる姿をみない


ふと教室内を見渡す

そこで、
クラスの奴らが次々と教室を出ていってることに気づいた


「なぁ、次ってなんの授業だっけ?」


通りすがった男子をひきとめて聞く


「体育〜。お前も早くしねーと怒られんぞ」


「おぅ。さんきゅな」


軽く礼をいってため息をつく…


言っとくが、いまは真冬だ。


…体操服+ジャージで
どうこうできる生ぬるい寒さじゃない。



行きたくねぇなー…

サボりてぇなー…



…が、体育教師は鬼のように怖い

それと、気にかかるのは

屋上かどっかでサボってるであろう
チョロ毛の出席日数…………。


「………ちっ」


寒いのは嫌だし

あんなチョロ毛のために動くのは釈だが


行くことにする



俺のロッカーからは自分の分、

そして仁王のロッカーからは仁王の分

体育セットを取り出して

俺は教室をでた

 
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