連載2

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何を後ろに隠しているの?




corruption.6







森野小夜子とテニス部の柳蓮二くんが付き合ってるんだって!





・・・はい。

わたしですが?



その場でたむろしていた女生徒らは顔色を変えて逃げて行った。

当たり前か。



「おはよう、森野。」



「・・・おはよう。」



「噂は順調に広まっているみたいだな。」



お前か。



「一応確認しておくけど、わたし、本気じゃないからね?」



そう、これはいわゆる社会科見学のようなもの。

これからわたしが総理大臣になるにあたって、なるべく多くの人生経験は必要なのだ。

わかってくれ。



・・・って、昨日告白後に言ったんだけど、普通引くところでしょう?これ。


柳くんはあっさり、



「かまわない。」



だってさ。

あーもう、なんで君はそんなにしぶいんですか?






「・・・ところでさ、柳くんさ、わたしのことほんとに好きなの?」


「ああ。」


「ほんとに?」


「ああ。」


「どうして?」
キーンコーンカーンコーン――・・・





チャイムにうまく遮られて返事を聞けなかった。


でも、


あの時一瞬だけ見せた柳くんの悲しそうな・・・悲壮感に満ちた顔が、まだ気になってしょうがない。






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