最遊記

□隣人@
5ページ/5ページ

昨夜の出来事が頭を離れず、三蔵はもやもやした気分のまま、会社へ向かうための身仕度を整えた。
自分の部屋の壁越しに悟浄がいるであろう部屋を睨む。

なかなか治まらない苛立ちと吐き気で、結局一睡も出来なかった。

冗談じゃない。

三蔵は息を吐いた。
奴にそういう趣味があった、ただそれだけのこと。
自分とは縁のない世界に少し戸惑ってしまっただけ。

気になどしていない。
する必要もない。

だが、当分は顔を合わせたくなかった。

悟浄とは真反対の生活でよかったと、もう一度隣を睨み三蔵は玄関を出て行った。



前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ