最遊記
□隣人@
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昨夜の出来事が頭を離れず、三蔵はもやもやした気分のまま、会社へ向かうための身仕度を整えた。
自分の部屋の壁越しに悟浄がいるであろう部屋を睨む。
なかなか治まらない苛立ちと吐き気で、結局一睡も出来なかった。
冗談じゃない。
三蔵は息を吐いた。
奴にそういう趣味があった、ただそれだけのこと。
自分とは縁のない世界に少し戸惑ってしまっただけ。
気になどしていない。
する必要もない。
だが、当分は顔を合わせたくなかった。
悟浄とは真反対の生活でよかったと、もう一度隣を睨み三蔵は玄関を出て行った。
続