短編B

□Happy birthday dear...
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あれ…?朝…?

頬を差す日の光を感じて身を捩る。


まもちゃんのお布団の中だ。

安心する、お日様の匂い…。


それに混じるラベンダーの香り…。






………え?






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ぱちりと目を開けると横にはドアップに見慣れているはずの睫毛が長くて綺麗な顔。

規則正しい寝息が聞こえて、漆黒の髪の毛のはずが少し紫がかっていて、なぜだかいつもの彼よりも随分大人っぽい。


「まもちゃん…?」

私が呼びかけるとそれに反応したようにうーんと小さく唸って、その長い腕を私に絡ませてきた。

「おはよう…今朝は早いね…」

その力強い感覚にドキドキ心臓を鳴らす私に、まだ目を閉じたまま超絶に色っぽい掠れた声で囁かれて額にキスされた。しかも頭を撫でられて「いい子」と、とびきり甘い声も追加される。


何?え、何?

何だか今朝のまもちゃん大人の魅力満載なんだけど……!?



私は朝のぼんやりとした頭の中と、彼の魅力に翻弄されて、全くこの事態を把握することが出来ずにいたんだ。



彼の瞳がゆっくりと開かれて私のことを見つめる。

私も真っ赤な顔のまま見つめ返す。




あ、れ……?



何か、違和感が…。





がばっと二人揃って勢いよく起き上がってもう一度顔を見合わせる。

ぼんやりした意識が一気に覚醒する。それほどの驚異的な事実を目の当たりにした私たち。



「キング!!??」


「セーラームーン!!??」







私たちは互いの顔を見合わせたまま、それ以降何も言葉を発することが出来ずに真っ赤になったり青ざめたりを繰り返していた。






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