だいいち

□僕たち思春期です!
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ゆっくりと手を握ると、ピクリと反応した。
でも触れた後は、どちらともなく引き寄せられるようにくっついた。



『…っ、康太、』


「……………名前、怖い?」


『う、ん…』


「……………大丈夫」


『…うん』


「……………怖いのは最初だけ」


『うん』


「……………慣れたら何度もしたくなる」


『…うん。康太、……痛く、しないでね?』


「……………分かった」


『…来て?』


「……………(コクリ)」



限界でした。



「な、ななな何をしているの二人とも!」


「ハレンチですっ!」


「だ、駄目よ邪魔しちゃ!!」


「遂に大人の階段を…」


「お主ら場所を考えるのじゃ!」



ぱぁんと教室のドアが開く。
目の前にはムッツリーニと名字さんがにゃんにゃんして………



「ない………?」


「ほ、ほら、わたしの言った通りじゃないバカ明久!」



眼前に広がるは思春期には誰しも想像する…アレ?



「何をされていたんですか?」


『え、っと』


「……………コンタクトレンズ装着講座」


「コンタクト、レンズ?」


『……うん。わたし最近視力下がって、もうコンタクトレンズか眼鏡をしなきゃ遠くがよく見えないの』


「……………眼鏡にしたら」


『康太が先にコンタクトにしたら?って言ったんじゃん!』


「……………今日試して無理だと判断した」



ギャーギャー言い合う二人を眺める僕たち。



「……はは、いやー。早とちりはいけないね!」


「明久サイテー」


「明久くんのエッチ!」


「明久め、ハラハラさせおって」


「………明久」



皆さんの罵詈雑言を聞いた後、最後に雄二から張り手をいただきました。



僕たち思春期です!

(……………眼鏡でも可愛い)

(か、可愛いって……!)

(…もう、お腹いっぱいだよ…バカップル……)



………

康太夢!
付き合いたての二人と2‐Fの皆様。
ありそうだ…笑

111122


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