だいいち

□日
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もう一度の日曜日








『八潮くーん!』


「今日は遅刻しなかったんだ」


『……おとといにたくさん寝たもので』




土曜日、友達と遊び終え帰宅したナイスタイミングに八潮くんから返信がきた。


内容は、自分の部活のロボットをみてほしい。



失恋したとはいえ好きだった相手が所属している部の心臓ともいえるロボットを間近で見れるまたとない機会に、即了承の返事を送ったのは昨日の夜七時。


そして今は夜七時。


なんでこんなに遅くなったのかと言うと、ロボットの調子が悪く、調整し終えるまで待ってて!といわれ部室で暇潰ししながら待っていたらいつの間にか日が暮れていた、だけ。

暇潰し、なにをしていたかというとずっとクロスワードパズルをやっていた。
ハマると怖いよ、クロスワードパズル。



『う、わぁ!動いてる!』


「そりゃ動くよ?ロボットだから」



にやりと笑う八潮くんに、わたしもにやりと笑い返した。



『…こんな小さくても、立派に動くんだ〜…可愛い』


「……名字さんのほうが可愛い、よ」


『えっ?!……やだなー。可愛いのはロボットでしょ』


「俺は、名字さんが、可愛いと、思う」



区切られはっきりと言われる。
かっと顔が熱くなるのがわかった。



『も、もう!練習やめてよー』


「練習………?」



なんか八潮くんの言葉にトゲがある……?



「…なにが、練習なの?」


『え、本番ための練習でしょ?秋穂への、本番の』



がくーっと擬音が聞こえそうなくらい、八潮くんはその場に膝をついた。



「どうしてアキちゃんが出てくるの…?」



見上げてきた八潮くんに言う。



『だって、八潮くんは秋穂のことが好きでしょ?この際だから言うけど練習ならちゃんと前置きを…』


「はぁあ?!意味わかんないんだけど!」



え?



「俺が好きなのは、名字さんだから!」








目の前が真っ白に


(どういうこと…?)






………

130129



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