だいいち

□木
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『おはよー』


「あっ、おはよ!名前!体平気?」


『うん、平気。ありがと』



わたしは八潮くんの恋を応援しよう。







決意の木曜日






きっと八潮くんはその場のノリと練習で、わたしに告白したに違いない。

そう思うことにしたら、泣きまくっていたおとといと昨日が遠い日に感じた。




「おはよ、名字さん」


『あ、八潮くんおはよー』



よかった。
わたし普通に挨拶を返せてる。




授業はほどなく進み、昼休みになった。

昼御飯はいつも中庭で友達と一緒に食べているからさぁ行こうと腰をあげたら八潮くんに声をかけられた。



「名字さんも一緒に食べない?」


『え?』



「えと、二人きりではないから安心して?」



八潮くんは横に立つ秋穂に目線を送った。

あぁ、なるほど。



『うん、いいよ』









いつも昼御飯をとっている友達に謝り、秋穂たちがいる渡り廊下近くの自販機横の、目前には青い海が広がる場所に足を運んだ。



「ここね、ちょっとした穴場なんだよ!」


「アキちゃんが見つけたんだよ。こういうのには鼻が効くんだから」


「なんだとー!」



漫才を見ているような彼らの息の合った様子に笑う。



『あはは、夫婦漫才みたい』


「夫婦?!不吉なこと言わないでよ名字さん」


「不吉?!不吉ってなにかな?!カイ!」



マジでくっつけこの夫婦漫才。

月曜日のころの純真なわたしを返してほしい。







海のキレイさに目を細めた



(わたしは火付け役か?)
(なんかムカついてきた)




………

130129



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