だいいち

□こたつでみかん
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『晶馬くん寒い』


「……こたつにもぐりながら言うセリフではないよね」



晶馬くん家に遊びにきた。
即彼の家にあるカラフルなこたつにもぐりこんだ。
3月なのに寒すぎなのが悪い。



『…晶馬くんつめたーい』


「名前がボケるからツッコんでるんだよ」


『お笑い芸人目指す?』


「丁重にお断りしておくよ」



むくりと体を起こす。
こたつの向こう側にいた晶馬くんと目が合う。




『陽毬ちゃんは?』


「友達と出掛けた」


『そっかー…確か冠葉くんはデート、だったよね〜…』




二人きりを意識してしまい視線が泳ぐ。
恥ずかしくなりおでこをこたつの台にあて視線を外した。


とん、と頭に何か置かれた。


頭をあげるとそれはわたしの頭から落ちた。

右肩で跳ねて少し転がり畳の上で止まった。




『………みかん?』


「美味しいよ」




晶馬くんはもふもふみかんを頬張っていた。

可愛い、と呟いたあと、わたしもハムスターになるべく転がったみかんを手に取った。









こたつでみかん


(か、可愛いって男に言うなよ)

(小動物みたい…飼いたい…)

(………嬉しくない…)







………

こたつでみかんを食べていたら思い付いた。
晶馬可愛いよ!!!

120313



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