螺旋の聖譚曲
□第七楽章 『堕ちる小鳥は闇と消え』
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「♪我々のエデンから脱出した方舟は
憐れなる悪魔に導かれて
不平等で憐れみのない箱庭にたどり着いたのち
我々が手にしたのは「音楽」という力。
最初の時、アダムは何といったのか
「永久に愛を誓う」
―――それは誠ではなかった。
飢える程満ちる死の安楽に
赦されない罪抱えていた私に
神の力を与えたまえ
いま解き放て―――
我々のエデンから脱出した方舟は
無情なる天使に導かれて
平等で安楽のない箱庭にたどり着いたのち
我々が手にしたのは「音楽」という力。
最後の時、イヴは何といったのか
「神よ私をお許し下さい」
―――それは届く事はなかった。
満ちる程飢える生の断罪に
赦されない声もたらされた私に
統べる力を与えたまえ
いま受け入れよう―――。」
赤い鳥は歌い続ける
世界を壊すこの歌を。
赤い鳥は舞い続ける
神の劇場の悲劇の中で。
もう少しで完成という間際。
ルージュの心臓は再び不規則な鼓動を波打った。
「……!!」