ペダルSS
□小悪魔
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「ご主人さまぁ」
甘えた声で膝でごろごろしているのが小野田坂道。
「チッ、論文進まねぇ」
そう愚痴を垂れるのが荒北靖人。
遡ること半年、大学生になった荒北はロードを趣味程度にやりつつ、ある夜桜並木が綺麗な公園に夜道足を運んだ。
「おー夜桜も綺麗じゃン」
そう一人ごちてどかっとベンチに座り缶ビールを片手に夜桜を楽しんでいた。
思えば少しヤンチャな時期もあったしロードにも打ち込んで今は大学に勤しんでいる。
バイトももちろんしている。
親の仕送りだけではやはりやっていけないのだ。
そう思っているとガサガサッと草むらから音がする。
不審者か、と身構えていると白い細い手が空中をつかむ様にしているのを見て、荒北は手を差し伸べてしまった。
「あ・・・」
草むらから出てきたのは白いシーツ一枚の中世的でどちらか性別の判別のつかない大きな眼鏡が特徴の同じ年くらいの人だった。
しっぽがついてるのと裸にシーツ一枚以外に関しては。
「ぁ・・・」
「?」
へたへたぁと力なく再び座り込んだその人はお腹をぐぅぅと鳴らしていた。
カチャカチャ、そのおかしな人は荒北のズボンのファスナーを開けようとしてくるので全力で拒否をした。
「なっ、なっ!!?」
「僕、淫魔で、精液がないと・・・生きれないんです」
「は、はァァア!???」
荒北はあまりにも馬鹿げた発言に声が裏返った。
「だから、あなたの精液ください・・・」
はふっと息を荒げながらまたベルトに手をかける。
「ちょっ」
「ちょ・・・」
「もう、お腹すきすぎて、死んじゃう・・・」
うるうると見つめられ荒北はベルトを抑えてた手を緩める。
「あ、ありがとうございます!」
坂道はゆっくりと荒北のベルトを緩めてズボンのチャックをおろし、前を寛げる。
「は、わ、おちんちん・・・」
「はァ?」
「ちゅー」
と言いながら荒北のそれにキスをする。
「ぼく、これ大好きです♪」
ちゅっちゅ、と何度もキスをされているうちにむくり、と少し大きくなっていく。
「大きくなぁれ〜ヒメなのだ〜」
「はァ?」
何度目のため息だろう。しかし荒北の下半身は反応をしめしている。
ふんふんふん♪と鼻歌まじりにそれにキスを繰り返し、さきっちょをぱくりと咥えた。
「はむっ」
「!!!」
「んっ、ん・・・」
鼻歌は止んで次はいやらしい声に変わっていく。
レローっと下のほうから上まで舐め上げられると荒北のものはドクンと脈打ちさらに大きく硬くなった。
「ご主人様の凄いですね、んっ」
「そのご主人様ってなんだヨ」
「僕を拾って下さったからです」
もぐもぐと口の中で転がされ、だんだんと気持ちよくなってきた荒北は坂道のしっぽがぴょこぴょこ動いてることに気付く。
「んだコレ?」
根元をさわっとしてみる・・・よく漫画では尻尾のあるキャラの弱点は大体そこだ。
「やっ、らめぇ・・・」
ふにゃぁと荒北のものに頬をこすりつけお尻をぺたんと地面につけてしまった。
「なんて王道な」
荒北が笑いをこらえながら尻尾を触る。それは上質なビロードのような質感の、細く長いものだった。
「あっ、あっ、あっ・・・だめですぅ」
目に涙をためてふるふると力なく頭をふる。
「ほら、精液が欲しいんダロ?」
「は、はひ」
ひぐ、ひぐと泣きべそをかきながら荒北のものを再び口にいれる。
「ん、んぐ、んっ」
「おいひぃ・・・」
先走りの滲んできたそれを唾液を潤滑剤にして擦り、さきっちょをぺろぺろと舐める。
それを続けていると荒北は少しずつ絶頂に近くなってきた。