もし幼子のように無知であったなら
□てのひらせかい。
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朝、眩しい光によって目覚める
「…あ?」
寝る前に掛けていた毛布がない
シェゾはベッドの上で疑問符を頭の上に浮かべる
「しかし…何なんだ?何か違和感が…」
下の布団を触りながら一言
いつもの布団にしては妙に柔らかく、ふわふわ弾む
「どうなってんだ?」
ベッドから降りようと端に向かったときだった
「…!?」
ずる…とベッドから滑り落ちる
そして下の床でワンバウンド
「はあ?」
疑問の言霊を口にしながらベッドをみる
するとそれはまるで山のように聳えていて、柔らかい
下の床もよく弾む
そして左横には奈落の底のような断崖絶壁、右横には山、前には巨大な洞窟
「…まさか…俺…小さくなった…?」
そう考えればすぐに状況が呑み込めた
この柔らかい山は枕、目の前の洞窟は布団、左横の奈落の底はベッドの端…
そう、俺は寝ている間に小さくなっていた
それもかなり小さい