待ってたよ。君のことずっと

□CHI SEI?
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CHI SEI?
−不明 君ヲ知ラナイ−



「…!」

目の前の少年が最後に発した言葉は意外なものだった

「おかしいよ…僕は君を知らない」

「知らない?そう…忘れちゃったんだね」

君の記憶に
彼はいるか

「忘れた…?僕は過去の記憶の中に君と出会った記憶さえない」

「…そう…か」

少年は長いポニーテールを風にまた靡かせながら話を変えた

「でもそのうち思い出すと思うよ。嫌でもね」

「記憶にないものを思い出せって言われたって無理な話だよ」

「…さて。そろそろ君についてきてくれた仲間たちが素敵な演舞を見せてくれるころかな」

「…!?」

その少年は紅茶を一口飲みながら目の前に手を翳す

すると浮かんできたみんなの姿

「君の仲間はすべて独りで行動している。真実を全て思い出し、曝け出さなければ真実へはたどり着けない。そんな迷宮に閉じ込められたような状況で仲間の姿をした人物と戦うことになったらどうだろうね?」

「仲間割れさせる気!?」

「言ったよ。仲間の姿をした人物ってね。ここは僕が自由に物を生み出し消す世界。遭遇するのは僕が作った完璧なドッペルゲンガーだよ」
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