ボカロ小説(短)

□*メルト*
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…シャキッ…シャキッ!

ミ「…こんな感じ…かな?」

少し短くなった前髪を撫でてみる。

…うん。多分OK。

結構思い切って切ってみたけどこれなら大丈夫だよね?

約束の時間まであと一時間。時間なら十分ある。

ミ「…よしっ…!」

まだ買ったばかりのお花の髪飾りをパチンと音を立て気合を入れなおす。

今日のために買っておいた服も、自分でいうのもなんだけど、

結構似合ってるんじゃないかな。

ミ「あ、天気予報天気予報!!」

なんたって今日はあのレン君とのお出かけだもん。

雨なんか降って欲しくない。

ミ「あ、良かった、晴れみたい。」

因みにレン君っていうのは、
軽音部の後輩で、私の片思いの相手だったりする。

私がそう思ってるなんて、当人はきっと気ずいて無いんだろうけど。

今日だって、楽器屋での楽譜選びに付き合ってほしいとか。

ミ「あ、そろそろ行かなきゃ…」

結構早めの行動。

だって早く着いてレン君と

レ『あ、ミクセンパ〜イ!待ちましたたぁ〜??』

ミ『アハハ〜今来たばっかり〜』

レ『な〜んだぁ〜あははは〜』

ミ『うふふふ〜』

ってやりたい…な、何?しょうが無いじゃん!

乙女の頭はいつもピンク色なの!!



駅の改札口を抜け、無事目的の電車にたどり着く。

平日の昼間(土曜日が体育祭だった)だからか、

電車の中は空いていた。安心して席に腰掛ける。

ミ「ふぅ…」

レン君との待ち合わせ場所はこの電車を降りてすぐにある。

ドアが閉まった。外の風景が流れだす。

ミ「えへへ…vV」

ここに来る前の妄想が本当になるんじゃないかなんて

ほんの少し期待して私は薄く笑みを浮かべた。
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